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弘道館・偕楽園

弘道館・偕楽園

正庁(弘道館)

弘道館正庁

書院造の大規模な藩校遺構です。正門・至善堂とともに国の重要文化財に指定されています。

 弘道館は天保12(1841)年、水戸藩主徳川斉昭が創設した藩校です。 その建学の精神は、内憂外患の時代を念頭に置き、「教育によって人心を安定させ、教育を基盤として国を興す」というものでした。 この精神を反映し、弘道館は儒学教育を基盤としながら、時代の要請に即して総合大学化し、学科ごとに学舎を設け、文武・医学・天文学に至るまで、きめ細やかな教育体系を備えました。 弘道館は当時の藩校教育の理念やカリキュラムが集約された、藩校の到達点として評価することができます。
 また、斉昭は「心身の安寧がなくては学問の大成はおぼつかない」との信念から、天保13(1842)年、弘道館と一対の教育施設として偕楽園を開園しました。庭園内には学問にゆかりの深い梅の木が植栽され、当代随一の梅林の中で人々が詩歌に興じ、学業の疲れを癒やしたのです。

 

弘道館鳥瞰図(弘道館事務所蔵)

弘道館事務所蔵弘道館鳥瞰図

敷地面積は、藩校敷地として最大のものです。校舎の配置も、弘道館建学の精神に基づいて独特の工夫が凝らされました。

 

弘道館記碑 (弘道館)

弘道館記碑

建学の精神を記した石碑です。碑文の内容は全国に知れ渡り、近世思想史にも影響を及ぼしました。

好文亭(偕楽園)

偕楽園好文亭

「文(学問)を好む」という梅の別名にちなみ命名された、偕楽園のシンボルです(昭和33年再建)。

偕楽園記碑(偕楽園)

偕楽園記碑

「一張一弛」(緊張とリラックス)の文字が刻まれ、弘道館と偕楽園が対の施設であることを示しています。

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